※本記事は2026年9月27日時点の情報です。公演日程・会場・チケットに関する最新情報は、必ず公式サイトでご確認ください。

“Mr.335”の愛称で知られるギタリスト、ラリー・カールトン(Larry Carlton)が、2026年12月にビルボードライブ横浜とビルボードライブ大阪で来日公演を行います。両会場とも1日2回公演で、計4ステージ。ベースには息子のトラヴィス・カールトン、ドラムにはキース・カーロックが名を連ねる6人編成です。

ラリー・カールトンは、速さや派手さで圧倒するタイプのギタリストではありません。それなのに、1音目から「この人だ」と分かる。その理由は音の選び方と、1音の歌わせ方にあります。この記事では公演概要を整理したうえで、ギターを弾く人がライブで注目したいポイントと、練習に持ち帰れることを現役プロ講師の視点で解説します。

ラリー・カールトン来日公演2026の概要

日程会場開場/開演
2026年12月8日(火)ビルボードライブ横浜1st 16:30/17:30
2nd 19:30/20:30
2026年12月12日(土)ビルボードライブ大阪1st 15:00/16:00
2nd 18:00/19:00

メンバーはラリー・カールトン(ギター)、トラヴィス・カールトン(ベース)、ルスラン・シロタ(キーボード)、ポーリー・セラ(サックス)、バリー・グリーン(トロンボーン)、キース・カーロック(ドラムス)と発表されています。

チケットは座席種別により13,400円〜31,100円(公式発表・横浜/大阪とも同じ価格帯)。クラブBBL会員・法人会員の先行が2026年9月24日(木)正午から、一般発売は2026年10月1日(木)正午から、ビルボードライブ公式サイト・イープラス・ローソンチケットで予定されています。

※日程・会場・料金・チケットの販売状況は変更される場合があります。最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。
▶ ビルボードライブ公式サイト

出典:ビルボードライブ公式サイト/NME Japan/ヤング・ギター/Real Sound

ラリー・カールトンとはどんなギタリストか

1970年代のロサンゼルスで、スタジオミュージシャンとして膨大な数のレコーディングに参加してきたギタリストです。ザ・クルセイダーズでの活動や、スティーリー・ダンの作品への参加でも知られ、ソロ名義ではフュージョン、ブルース、ジャズを横断する作品を発表してきました。“Mr.335”の愛称は、長年のメイン楽器であるGibson ES-335と、同名を冠した代表曲「Room 335」に由来します。

スタジオの第一線で求められてきたのは、曲の邪魔をせず、しかし一瞬で耳に残るギターです。その感覚は今のソロ演奏にもそのまま生きていて、ライブでも「弾きすぎない」ことが最大の個性になっています。

ライブで注目したい3つのポイント

① セミアコらしい、太くて丸いトーン

ES-335はボディの中央にセンターブロックを持つセミアコースティック構造で、ソリッドギターよりも音に空気感と丸みが出やすいのが特徴です。カールトンの音は、歪んでいる場面でもアタックが尖らず、弦の芯の太さが前に出てきます。会場では、同じギターでもクリーンとドライブで音色がどう変わるか、そしてその切り替えを足元よりも手元(ピッキングの強さとボリューム)で行っている場面が多いことに注目してみてください。

構造による音の違いを知っておくと、この「丸さ」の理由が分かりやすくなります(ソリッドギターとは|構造による音の違いを現役プロ講師が解説)。

② コードトーンを狙って着地するフレーズ

カールトンのソロはブルースの語法をベースにしながら、要所でその瞬間に鳴っているコードの構成音にきちんと着地します。ペンタトニックだけで弾いていると「どのコードの上でも同じに聴こえる」という壁に当たりがちですが、彼のフレーズはコードが変わると聴こえ方も変わる。だから伴奏の上で“話している”ように聴こえるのです。

ライブでは、フレーズの最後の音がどこに落ちているかを意識して聴いてみてください。理屈としては、まずコードの3度と7度を押さえておくのが近道です(コードの構成音とは|ルート・3度・5度・7度の作り方を現役プロ講師が解説)。

③ ビブラートと“間”で歌わせる

カールトンを聴いていちばん真似したくなるのは、ロングトーンにかかるゆったりと幅のあるビブラートと、フレーズとフレーズの間の沈黙です。音を詰め込まず、1音を伸ばして揺らし、次のフレーズまで少し待つ。この“間”があるからこそ、ホーンセクションやキーボードとの会話が成立します。管楽器が2本入る今回の編成では、ギターが引いてサックスやトロンボーンに場所を譲る瞬間も聴きどころです。

チョーキングからビブラートへの流れは、ブルース系ギターの基礎でもあります(チョーキングの種類とコツ|現役プロ講師が解説)。

練習に持ち帰れること

  • ペンタトニックに「3度」を足してみる:マイナーペンタで弾いているフレーズの最後だけ、そのコードの3度に着地させる。それだけで音が急に“コードに合って”聴こえます(ペンタトニックスケールとは|使い方を現役プロ講師が解説)。
  • 1フレーズ弾いたら同じ長さだけ休む:アドリブ練習で「弾いた小節数=休む小節数」と決めてみてください。間を怖がらなくなると、フレーズの説得力が一気に上がります。
  • ボリュームノブを7〜8で使う:常にフルテンにせず、少し下げた状態を基準にしておくと、ピッキングの強弱と手元のボリュームだけでクリーン〜クランチを行き来できます。歪みの量を足元で変える前に、まず手元でできることを増やすのが近道です(ブルーノートとブルーススケールとは|使い方を現役プロ講師が解説)。

レッスンでも、速弾きに行き詰まった生徒さんに「音数を半分にして、最後の1音だけコードトーンに落とす」課題を出すと、1〜2週間でソロの聴こえ方がはっきり変わることがよくあります。カールトンのプレイは、その考え方のお手本と言えます。

まとめ

ラリー・カールトンの来日公演は、2026年12月8日(火)ビルボードライブ横浜、12月12日(土)ビルボードライブ大阪。各日2回公演で、どちらも客席とステージの距離が近いクラブ規模の会場です。

聴きどころは、セミアコの太いトーン、コードトーンに着地するフレーズ、そしてビブラートと“間”による歌わせ方。ギターの手元がよく見える会場だからこそ、「何を弾いたか」だけでなく「何を弾かなかったか」にも耳を澄ませてみてください。それが、自分のソロを変えるいちばんのヒントになります。

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