※本記事は2026年9月13日時点の情報です。公演日程・会場・チケットに関する最新情報は、必ず公式サイトでご確認ください。
ア・パーフェクト・サークル(A PERFECT CIRCLE)が、2026年12月に東京・大阪で来日公演を行います。報道によれば約20年ぶりの来日で、スペシャル・ゲストにはフロントマンのメイナード・ジェームス・キーナンが率いるもう一つのバンド、プシファー(PUSCIFER)が出演します。
このバンドのギターは、速弾きで耳を奪うタイプではありません。「きれいなアルペジオが、気づくと轟音に変わっている」という、音の重ね方と展開の設計で聴かせる音楽です。この記事では公演の概要に加えて、バンドの創設者でありギタリストのビリー・ハワーデル(Billy Howerdel)のギターの聴きどころと、そこから練習に持ち帰れるポイントを、現役プロ講師の視点で解説します。
ア・パーフェクト・サークル 来日公演2026の概要
公演は12月に東京・大阪の2公演。会場はいずれもZeppクラスで、ステージ上のギタリストの手元が見えやすいサイズです。
| 日程 | 会場 | 開場/開演 |
|---|---|---|
| 12月15日(火) | Zepp DiverCity Tokyo(東京) | 18:00/19:00 |
| 12月17日(木) | Zepp Osaka Bayside(大阪) | 18:00/19:00 |
チケットは1Fスタンディング14,000円、2F指定席15,000円(いずれも税込・ドリンク代別)で、一般発売は2026年6月13日から始まっています。公式サイトの表記では、東京公演は1Fスタンディングと2F指定席が売り切れで、2Fスタンディングが追加販売されています(9月13日時点)。問い合わせ先は、東京公演がクリエイティブマン、大阪公演がキョードーインフォメーションです。
※日程・会場・料金・チケットの残席状況は変更される場合があります。最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。
▶ 公演オフィシャルページ(クリエイティブマン)
ビリー・ハワーデルのギターはどこが面白いのか
ア・パーフェクト・サークルは、1999年にビリー・ハワーデルとメイナード・ジェームス・キーナンによって結成されました。ハワーデルはバンド結成前、Toolのギターテック(ギターの調整や管理を担当するスタッフ)を務めていた経歴でも知られています。ステージの裏側で「ギターがどう鳴るか」を見続けてきた人が、自分の曲では音の組み立てそのものを武器にした――そう考えると、彼のプレイの聴こえ方が少し変わってきます。
クリーンのアルペジオが「曲の顔」になる
『Mer de Noms』(2000年)や『Thirteenth Step』(2003年)を聴くと、多くの曲が歪んだリフではなく、澄んだ音色のアルペジオから始まることに気づきます。コードをジャラーンと鳴らすのではなく、1音ずつ置いていく。そこにコーラスやディレイのような揺れ・残響が加わることで、少ない音数でも空間が埋まって聴こえます。
揺れ系エフェクトで厚みを作る考え方は、コーラスの使い方|揺らぎと厚みの作り方を現役プロ講師が解説で詳しく解説しています。
「重ねる」ことで作るサウンド
彼のギターは、1本のフレーズで完結させるより、役割の違うパートを何層にも重ねて一つの響きを作る発想が特徴的です。低音でうねるパート、高音で細かく鳴るパート、持続音で背景を塗るパート。一つひとつは難しいことをしていなくても、組み合わさると唯一無二の音像になります。これは宅録でもバンドアレンジでも、そのまま応用できる考え方です。
静から轟音へのダイナミクス
もう一つの聴きどころが、静かなパートから歪んだパートへの切り替えです。ポイントは「歪ませた瞬間」より、そこに至るまでの溜め方。アルペジオのまま音量やピッキングの強さを少しずつ上げていき、限界まで引っ張ってから一気に解放する。この構成力こそが、派手なソロがなくても聴き手を引き込む理由です。
ライブで注目したい3つのポイント
- 音源の「重なり」をライブでどう再現するか……レコーディングで何層も重ねた音を、ステージの限られた人数でどう鳴らしているのか。誰がどのパートを担当しているのかを目で追ってみてください。
- 足元の操作のタイミング……静から轟音へ移る瞬間、エフェクターを踏む位置は小節の頭か、その少し前か。音色の切り替えが曲の展開とどう噛み合っているかは、生で観るとよく分かります。
- プシファーとの対比……同じボーカリストを擁しながら、ギターの役割がまったく違うのも面白いところ。2つのバンドを続けて観られるのは、今回の公演ならではの楽しみ方です。
エフェクターを複数使うときの基本的なつなぎ方は、エフェクターの接続順の基本|つなぐ順番を現役プロ講師が解説を参考にしてください。
このバンドから持ち帰れる練習ポイント
1. アルペジオの「音の粒」をそろえる
好きなコードを1つ選び、メトロノームを70BPM程度に設定して、1音ずつ8分音符で弾いてみてください。確認するのは速さではなく、全部の音が同じ音量で鳴っているかと、前の音が次の音にかぶって濁っていないか。クリーントーンは歪みと違ってムラが隠れないので、ここを丁寧に練習すると表現力が一段上がります。
2. 同じフレーズを3段階の強さで弾き分ける
エフェクターに頼らず、ピッキングの強さだけで「弱・中・強」の3段階を弾き分ける練習です。レッスンでも、音量のコントロールができるようになった生徒さんほど、同じ曲でも急に「上手く」聴こえるようになります。静から轟音へ移るダイナミクスは、機材より先に右手で作るものです。
3. 開放弦を響かせるコードフォームを試す
ローポジションで開放弦を混ぜたコードフォームを使うと、押さえる音が少なくても広がりのある響きが得られます。慣れてきたら変則チューニングにも挑戦してみると、普段と違う響きが見つかるはずです(変則チューニングとは|種類と使いどころを現役プロ講師が解説)。
まとめ
ア・パーフェクト・サークルの2026年12月来日公演は、12月15日(火)Zepp DiverCity Tokyo、17日(木)Zepp Osaka Baysideの2公演で、プシファーがスペシャル・ゲストとして出演します。ビリー・ハワーデルのギターは、アルペジオの美しさ、音の重ね方、静と轟音のコントラストという「アレンジで聴かせるギター」のお手本です。
速く弾けることだけがギターの上達ではありません。1音1音をきれいに鳴らし、強弱で曲を動かす――ライブを観る前に、まずはアルペジオ1小節から試してみてください。
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