2026年10月16日時点の情報です。価格・仕様・発売時期は変更される場合がありますので、最新情報は必ずフェンダー公式サイトでご確認ください。
フェンダーのUSA製主力シリーズ「American Professional」がアップデートされ、2026年10月14日(水)に世界同時発売されました。ストラトキャスター、テレキャスター、ジャズマスター、ジャガー、そしてプレシジョンベース/ジャズベースまで、全10モデルが一斉に新しくなっています。
「American Professional」は、プロの現場でもレッスンの生徒さんの手元でもよく見かける、フェンダーUSAの“ど真ん中”のシリーズです。今回は前シリーズ(American Professional II)からの置き換えにあたる大型のモデルチェンジ。ギター講師の目線で、何が変わったのかを解説します。
発表の概要
フェンダーミュージック株式会社は2026年10月14日、American Professionalシリーズのアップデートを発表しました。国内ではFender Flagship Tokyo、フェンダー正規取扱店、Fender.comで販売が始まっています。
- ギター(6モデル):Stratocaster/Stratocaster HSS/Telecaster/Hot Shot Telecaster/Jazzmaster/Jaguar
- ベース(4モデル):Precision Bass/Precision Bass V/Jazz Bass/Jazz Bass V
- 左利き用:Stratocaster、Telecaster、Precision Bass、Jazz Bassのレフティモデルを2027年春に追加予定
- 出典:フェンダーミュージック株式会社 プレスリリース(PR TIMES・2026.10.14)
- 出典:Guitar.com(英語・2026.10)
- 公式シリーズページ:Fender 公式(American Professional Series)
主なアップデートと価格
公式リリースで挙げられている主な進化点は次の4つです。
- 新開発V-Mod IIIピックアップ:モデルごとにカスタムヴォイシングされた新ピックアップ
- 再設計されたブリッジ:共鳴・サスティン、弾き心地、安定性の向上が狙い
- 電装の強化:ClassicGear Precisionポテンショメーターを採用。ギターはスイッチ付きのトーンコントロールで音色のバリエーションを追加
- ネックの見直し:ギターは全機種Deep “C”シェイプ。指板エッジはロールド加工(角を丸める処理)
モデル別の市場想定売価(税込・公式発表)は以下のとおりです。指板材(ローズウッド/メイプル)によって価格が変わるモデルがあります。
| モデル | 主な仕様 | 市場想定売価(税込) |
|---|---|---|
| Stratocaster | V-Mod IIIシングル×3/ClassicGear Radialベントスチールサドル | 302,500円〜319,000円 |
| Stratocaster HSS | ブリッジ側に再設計V-Mod IIIハムバッキング | 308,000円〜324,500円 |
| Telecaster | V-Mod IIIシングル/トップロード・ストリングスルー両対応ブリッジ、ブラス製サドル | 302,500円〜319,000円 |
| Hot Shot Telecaster | ミドルにストラト用ピックアップを加えた5ウェイ仕様 | 308,000円〜324,500円 |
| Jazzmaster | ClassicGear J-Bridge+Panorama®トレモロ | 313,500円 |
| Jaguar | ClassicGear J-Bridge+Panorama®トレモロ | 319,000円 |
| Precision Bass/V | V-Mod IIIスプリットコイル/HiMass™モダンブリッジ | 308,000円〜324,500円/319,000円 |
| Jazz Bass/V | 新Jazz Bass V-Mod III/HiMass™モダンブリッジ | 313,500円〜330,000円/324,500円 |
※価格は公式プレスリリース記載の市場想定売価です。仕様・価格は予告なく変更される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。Hot Shot Telecasterの構成、Jazzmaster/Jaguarの機能はGuitar.comの報道に基づきます。
講師が注目する3つのポイント
① ストラトのサドル:地味だけど毎日触る部分
ストラトキャスターには新しいClassicGear Radialベントスチールサドルが採用されました。海外メディアの報道によると、弦高調整用のネジの先がサドルから飛び出しにくい設計になっているとのこと。ブリッジ付近に右手の小指側を置いてブリッジミュートをする方なら、手のひらに当たる“チクチク感”が気になった経験があるはずです。
ブリッジは音の要であると同時に、右手が一番長く触れている場所でもあります。構造や役割はギターのブリッジとはで詳しく解説しています。
② ジャズマスター/ジャガーのブリッジ改良
ジャズマスターとジャガーには、これまでCustom Shopの上位機種で使われてきたブリッジ設計の流れをくむClassicGear J-BridgeとPanorama®トレモロが組み合わされています。量産モデルでここに手が入ったのは大きなトピックです。
さらに、ブリッジ側ピックアップのタップ機能と、ジャズマスター/ジャガー伝統のリズム回路も搭載されていると報じられています。ジャガーは24インチのショートスケールを継続。手の小さい方や、ストラトのフレット間隔が広く感じる方は、試奏の候補に入れてみる価値があります。
③ Deep “C”ネックとロールド加工
ギター全機種のネックがDeep “C”シェイプに統一されました。名前のとおり、握ったときに手のひらにしっかり収まる厚みのある形です。薄いネックが好みの方には太く感じる可能性もあるので、ここは必ず実際に握って確かめたいポイントです。
一方、指板の角を丸めるロールド加工は、コードチェンジで手を滑らせるときの引っかかりを減らしてくれます。長年弾き込んだギターのような手触りに近づくので、弾き始めて間もない方ほど恩恵を感じやすい仕様だと思います。
このニュースから学べる選び方・練習のヒント
約30万円は「本気の1本」になる価格帯です。生徒さんから買い替えの相談を受けたときは、次の順番で考えるようおすすめしています。
- まず「どの音楽を弾きたいか」で型を選ぶ:ストラト/テレ/ジャズマスター/ジャガーは同じシリーズでも出てくる音がまったく違う
- ネックは「握って」決める:スペック表のDeep “C”という文字より、自分の手で5分弾いた感覚のほうが正確
- ピックアップの切り替えを使いこなす:5ウェイやトーン側のスイッチは、使い方を知って初めて価値が出る。ピックアップセレクターの使い方も参考に
- 試奏はチェック項目を決めて臨む:ギターの試奏のやり方で紹介しているポイントを押さえると失敗しにくい
これからステップアップを考えている方は2本目のギターの選び方、中古で前シリーズを探す方は中古ギターの選び方と注意点もあわせてどうぞ。
まとめ
フェンダーのUSA製主力シリーズ「American Professional」が刷新され、2026年10月14日に世界同時発売されました。ギター6機種・ベース4機種の全10モデルで、新開発V-Mod IIIピックアップ、再設計ブリッジ、ClassicGear Precisionポテンショメーター、Deep “C”ネックなどが共通の進化点です。市場想定売価は302,500円〜330,000円(税込)。
講師の目線では、派手な新機能よりもサドルの形、ブリッジの安定性、ネックの手触りといった「毎日弾く人が気になる部分」に手を入れたモデルチェンジという印象です。新製品のニュースをきっかけに、ぜひ楽器店で弾き比べてみてください。
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