この記事は2026年8月17日時点の情報です。B’zの松本孝弘さんが率いるロックバンドTMG(Tak Matsumoto Group)が今秋再結集し、全国5都市9公演のツアー「TMG LIVE 2026 “SAYONARA”」を開催します。

ツアータイトルに掲げられた「SAYONARA」という言葉もあって、ギターファンの間では「これは見逃せないのでは」という声が上がっています。この記事では、公演の概要を公式情報に沿って整理したうえで、ギターを弾く人が松本孝弘さんのプレイのどこを聴くと面白いのかを、現役プロ講師の視点で解説します。

TMG LIVE 2026 “SAYONARA” 公演概要

ツアーは2026年10月5日の東京・Zepp Haneda(TOKYO)公演を皮切りに、北海道・大阪・福岡・愛知をまわり、10月23日の東京ガーデンシアターで千秋楽を迎える全9公演です。

日程都市会場
10月5日(月)東京Zepp Haneda(TOKYO)
10月6日(火)東京Zepp Haneda(TOKYO)
10月9日(金)北海道Zepp Sapporo
10月13日(火)大阪Zepp Osaka Bayside
10月14日(水)大阪Zepp Osaka Bayside
10月17日(土)福岡Zepp Fukuoka
10月20日(火)愛知Zepp Nagoya
10月21日(水)愛知Zepp Nagoya
10月23日(金)東京東京ガーデンシアター
TMG LIVE 2026 “SAYONARA” 公演スケジュール(公式サイト掲載情報より)

※日程・会場・チケットの発売状況および料金は変更される場合があります。最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。
TMG LIVE 2026 “SAYONARA” 公式サイト(B’z Official Website内)

メンバーは松本孝弘(G)Eric Martin(Vo/ex-MR.BIG)Jack Blades(B&Vo/NIGHT RANGER)Matt Sorum(Dr/ex-GUNS N’ ROSES)。ツアーに合わせて新作のリリースも発表されています(本記事執筆時点で、新作の詳細は公式サイトで随時発表とされています)。

出典:音楽ナタリーYOUNG GUITAR公式サイト

TMGとは|日米のロックが交差するスーパーグループ

TMGは2004年に結成され、同年6月にアルバム『TMG I』をリリースしたプロジェクトです。日本を代表するギタリストである松本孝弘さんが、アメリカのハードロック/メロディアスロックの第一線で活躍してきたシンガー・プレイヤーたちと組んだ、いわゆるスーパーグループにあたります。

ギターを弾く人にとって面白いのは、この編成が生む音の役割分担です。Jack Bladesはベースを弾きながら歌えるプレイヤーで、Eric Martinは伸びのあるハイトーンが持ち味のシンガー。Matt Sorumは手数で押すよりグルーヴの重心を後ろに置くタイプのドラマーです。つまり、ギターが前に出るための土台があらかじめ用意された編成なんですね。

B’zでの松本さんのプレイは「歌を支えるギター」という側面が強くなりますが、TMGではギターがもう一人のシンガーとして扱われる場面が増えます。ここが、同じ人のプレイでも聴こえ方が変わる大きな理由です。

松本孝弘のギターはここを聴く|3つのポイント

1. チョーキングとビブラートが「歌」になっている

松本さんのプレイを一言で言うなら、音を伸ばしたときの表情が濃いギターです。同じ1音でも、狙ったピッチまで持ち上げるスピード、そこからかけるビブラートの深さと速さが曲ごとに作り分けられています。

レッスンでも生徒さんによくお伝えするのですが、速弾きよりもまずチョーキングの音程が正確かどうかで、そのギターが上手く聴こえるかはほぼ決まります。ライブ映像を観るときは、フレーズ全体ではなく「一番長く伸ばしている音」だけを追ってみてください。指のどこが動いてピッチが安定しているのかが見えてきます。

チョーキングの種類とコツ|現役プロ講師が解説

2. 音を詰め込まない。「間」でフレーズを立たせる

テクニックのある人ほど手が動いてしまいがちですが、松本さんのソロは休符の置き方が非常に上手いプレイヤーです。8小節のソロなら、その中に必ず「何も弾いていない時間」がある。その空白があるからこそ、次に出てくるフレーズが強く聴こえます。

ハードロックのソロというと難しそうに感じるかもしれませんが、使っている音そのものはペンタトニックスケールを軸にした親しみやすいものが多く、初心者〜中級者の方が真似しやすい要素も豊富です。

ペンタトニックスケールとは|使い方を現役プロ講師が解説

3. 歪んでいるのに音の輪郭が潰れない

もうひとつ注目したいのが音作りです。しっかり歪んでいるのに、和音を弾いても各弦の音が団子にならず、単音のアタックもはっきり聴こえます。これは機材だけで実現できるものではなく、ピッキングの角度と強さ、そして右手のミュートが支えている部分が大きいところです。

自宅でハードロックの音を作ろうとして「なんだかモコモコする」と感じている方は、歪みを足すのではなくいったん歪みを減らして弾いてみるのが近道です。歪みが浅い状態でちゃんと鳴るピッキングができていれば、歪みを足しても輪郭は残ります。

ディストーションとオーバードライブの違い|現役プロ講師が解説
ミュートの種類と使い分け|現役プロ講師が解説

ライブで注目したい聴きどころ

  • 会場のサイズによる音の違い:今回はZeppクラスのライブハウス公演と、東京ガーデンシアターというホール規模の公演が混在します。同じフレーズでも、残響の少ないZeppではピッキングの粒立ちが、ホールでは伸ばした音の余韻が際立ちます。両方観られる方は聴き比べが楽しいはずです。
  • ベース&ボーカルの分業:Jack Bladesが歌に回る場面では、低音域の支えとギターの関係が変わります。ギターがどこまで音域を埋めにいくのか、あるいはあえて引くのか。アンサンブルの作り方の勉強になります。
  • ドラムとのタイミングの合わせ方:Matt Sorumのビートはやや後ろ重心です。そこにギターのリフがどう乗るか——ジャストで合わせているのか、少し前に置いているのか。ここが「グルーヴ」の正体です。

このライブから持ち帰れる練習ポイント

ライブは「観て終わり」にすると記憶に残りにくいものです。当教室のレッスンでも、生徒さんがライブに行かれたあとは必ず1つだけ持ち帰る課題を決めてもらうようにしています。おすすめは次の3つです。

  1. ロングトーンを1音だけ真似する:印象に残った伸ばし音を1つ選び、同じ表情になるまでチョーキングとビブラートだけを練習する。フレーズ全体をコピーするより効果があります。
  2. ソロの「弾いていない場所」を書き出す:耳コピの際、音符ではなく休符の位置をメモしてみてください。自分のアドリブが詰め込みすぎになる癖に気づけます。
  3. 歪みを半分にして同じリフを弾く:それでもカッコよく聴こえるなら、右手ができている証拠。潰れて聴こえるなら、ピッキングかミュートに伸びしろがあります。

この「憧れのプレイを、自分のレベルで再現できる形に分解する」という作業は、独学だと意外に難しいところです。当教室では、生徒さんが好きなギタリストのプレイを題材に、いま身につけるべき技術を1つずつ切り出してレッスンしています。

まとめ

TMG LIVE 2026 “SAYONARA” は、2026年10月5日から23日にかけて全国5都市で計9公演。松本孝弘さんの歌うようなチョーキングとビブラート間を活かしたフレージング輪郭の潰れない歪み——この3点を意識して聴くと、ギターを弾く人にとっての情報量が一気に増えます。

チケットの発売状況や当日の詳細は変わる可能性がありますので、公式サイトで最新情報をご確認ください。

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