トリルとは、ある音とその2度上の音を交互に素早く弾く奏法であり、ギターであれば弦を指で叩くようにして音を出す”ハンマリング・オン”と、弦を押さえている指を引っ掛けるように離し音を出す”プリング・オフ”を連続して繰り返す奏法です。

ハンマリング・オンとプリング・オフは、ピッキングなどで弦を弾いた後行いますが、トリルの場合はポジションを変えたりしない限りピッキングは入れず、ハンマリング・オンとプリング・オフの繰り返しで音を持続させます。

トリルの譜面上の表記は、トリルを行うポジションと、上もしくは下にアルファベットの”tr”と”波線(~)”が書かれています。

トリルはハンマリングとプリングの延長線上にある奏法なので、これらがちゃんとできていない場合は、先にこの二つが出来るように練習しましょう。

指の動きに無駄がないように素早いハンマリングとプリングの繰り返しで、しっかりと音が出せる様にするのがトリルの基本です。

初めのうちは2音間(例:6弦10フレット・12フレット、開放弦と2フレット)を一定のリズムで音が途切れないようにトリルを行う練習をし、慣れてきたら別の2音の組み合わせへとポジション移動するトリルの練習をすると良いです。

実際トリルはギターソロなどで見られますが、一つの組み合わせだけでなく、複数のポジションを移動して弾かれることが多いです。

開放弦を入れたものを除き、トリルを行う際組み合わせとして多いのは、”人差し指と薬指”ですが、”人差し指と中指”・”人差し指と小指”といった組み合わせでも難なくこなせるようになると演奏の幅が広がります。